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【斎宮歴博】発掘調査成果
11月14日の東海三県博物館協会研究交流会では、活発な意見交換が行われました。今後の博物館の未来を考える上での問題点や課題の共有が図られ、何より、一番の目的である「交流」ができたことが大きな成果であったと思っています。

大きな成果ということで、斎宮歴史博物館の今年最大となるトピックスを紹介させていただきます。
当館では、平成元年の開館以来、斎宮跡の発掘調査を続けており、今年度の発掘調査は博物館の南側の近鉄線路沿いで調査を行っています。

①史跡斎宮跡(第205次1区)の発掘調査地点
① 発掘調査地点

これまで、飛鳥時代や平安時代の斎宮の中心となる建物跡は発見されていましたが、奈良時代の斎王の宮殿は発見されていませんでした。
今年度の前期調査は、夏の猛暑や雨で工程が遅れていましたが、念願であった奈良時代の斎王の宮殿の中心建物と考えられる建物跡を発見しました。

この建物跡は、二つの建物を繋いで一つの大きな建物にする双堂(ならびどう)を立て、その外側を囲む廂(ひさし)の空間があり、全国的にも例がない特異な構造となっています。
また、規模についても、これまでに斎宮跡で発見された建物跡の中で最大のものです。

②正殿(北上空から)
② 奈良時代正殿跡         

③廂説明資料
③建物の想定図

これまで判明していた飛鳥時代と平安時代を繋ぐ、奈良時代の斎王宮殿域の構造と変遷が分かり、斎宮寮の設置や伊勢神宮との関係を考える上でも重要な成果となると考えています。

現在、埋め戻しておりますが、その西隣で11月下旬から後期の発掘調査を行います。
そこでは、前期調査で見つかった正殿の西側の廂や斎王に関連する出土品の発見を期待しているところです。
発掘調査中は現地を見学できますので、是非、お立ち寄りいただければと思っています。

(大西宏明 おおにし・ひろあき/斎宮歴史博物館)
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[2023/11/19 22:00] | 未分類 | page top
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