三重県総合博物館では、6月19日(土)から7月18日(日)までの約一か月間、
実物図鑑特集展示「いにしえの津」を開催しています。
三重県総合博物館(MieMu)が所在する津は、中世には
安濃津の湊を中心に栄え、近世では
津藩の城下町として賑わいました。
館蔵資料の中から津に関係するもの12点を展示し、いにしえの津の町について、その様子の一端を紹介するものです。
主な展示品として、
●津城の鯱瓦
これは個人の収集資料で、津城で使われたと伝えられるものです。
●岩田橋の擬宝珠
津藩2代藩主藤堂高次によって架けられた岩田橋の欄干の擬宝珠で、本体に刻まれた銘文から、寛永12年(1635)に津の鋳物師、辻但馬守吉種・辻越後守重種兄弟の作とわかるものです。
●藤堂高虎書状
津藩初代藩主藤堂高虎による書状です。宛て先は不鮮明ですが、
30個入りのアワビ2桶が到来したことや、大坂城築城のことなど7か条を記したものです。
●藤堂高次書状
宛て先、年代ともに不明ですが、
鯉と吉野葛を贈られたことに対する礼状です。
●古安東焼 色絵草花文手鉢
安東焼は、寛保年間(1741から44)に津藩が萬古焼の沼波弄山の弟子瑞牙を招いて、安東村(現在の津市長岡町付近)で始まったものです。本作品は、安東焼が幕末に復興される以前の、数少ない古安東焼です。
高虎の書状をはじめ、ほとんどの展示品は
今回初めて展示するものです。
個人的には、基本展示室のレプリカが契機となって、博物館の開館後に鈴鹿市在住の方から
寄贈いただいた擬宝珠が印象深い展示品です。
どなたでも無料でご覧いただけますので、お気軽にお越しくださいますようお願いいたします。

いつも展示の宣伝ばかりで申し訳ございません…。
(瀧川 和也/三重県総合博物館)
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ちょうど昨日から始まったばかりですね、色々と興味深い資料がまだまだありますね!津の散策もあわせてお楽しみいただければと思います。
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