桑名市博物館S.Aです。
当初では3月7日より「刀剣幻想曲」を開催予定ではございましたが、
当館は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、現在臨時休館中でございます。
開幕してお客様をお迎えできるよう、一日でも早く事態が収束することを願うばかりです。
石水博物館では展覧会開催中とのことで、先日見学してまいりましたので、ご紹介したいと思います。
「伊勢商人 川喜田家への手紙-数寄(好き)のつながり-」
川喜田家伝来の書簡から、文芸活動の幅広い交流の様子を紹介する展覧会です。
歴代当主の交友関係もパネルで紹介されていますが、
そのネットワークは松阪や桑名だけでなく、京都や江戸まで広がっています。
特に、十六代・川喜田半泥子がまとめた《近世名家書簡貼交屏風》では、
本居宣長や谷文晁などのビックネームの人々をはじめ、
川喜田家ゆかりのお手紙を六曲の屏風全体にぎっしりと貼り込んであり、圧巻でした。
(会期中に展示入れ替えがあり、右隻は前期2/22~3/22まで、左隻は後期3/24~4/12まで展示しています。)
江戸時代の手紙というと、展示されているのはくずし字で書かれた文書です。
・・・くずし字が読めないから内容が分かるか不安だわ・・・。(´;ω;`)
とお思いの方もいらっしゃるのではないかと思いますが、心配はご無用!
翻刻文を入れたファイルが館内に用意されていますので
手元で翻刻資料と照らしながら、手紙の内容を読む事ができますよ。
文書を読んでもらいたいという学芸員さんの熱意を感じました。
手紙の内容解説が丁寧でしたので、文字量に圧倒されながらも、とても楽しく拝見させていただきました。
電話やインターネットが普及して、通信手段などが変化した現代とは少し感覚は違うのかもしれませんが、
モノをめぐる文化人たちの想いは、今の私たちも共感できる部分があるのではないかなと思います。
一次史料を読む醍醐味も味わっていただけるかと思いますので、おすすめの展覧会です。
「伊勢商人 川喜田家への手紙-数寄(好き)のつながり-」期間:令和2年(2020)2月22日(土)~4月12日(日)
場所:石水博物館(三重県津市垂水3032番地18)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
石水博物館HP
http://www.sekisui-museum.or.jp/exhibition/kaisaicyu.html
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