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【亀山歴博】刀剣撮影に挑んだ結果の話
皆様覚えてますか。去る令和5年6月18日付けのこのブログで、「【亀山歴博】刀剣撮影に挑む」という題で、秋に開催します第41回企画展「きらめく亀山刀剣鐔―国助・正吉・国友・間―」の為、暗室を組み立てて、その中で初めて学芸員が自ら刀剣を撮影する準備の様子を紹介していました。 そして、現在、御蔭様で予定通り企画展を立ち上げる事ができ、12月10日(日)までの間、たくさんのお客様にこの展示を御覧頂いているところです。

 ところで、先の刀剣撮影はどうなったでしょうか。上手くいったのでしょうか。刀剣撮影はある意味、歪(いびつ)な鏡面を撮る様な感じ。映り込みを気にしつつ、刀剣の全体の姿は勿論、茎(なかご)、茎の銘文、地鉄(じがね)、刃文(はもん)、地沸(じにえ)、帽子(ぼうし)、鋒(きっさき)など、鑑賞として注目される所々が写真で確認出来るかが、資料写真としての善し悪しになります。そして、これら所々が被写体となるのに必要なのが光と影の出現の仕方でした。つまり、撮影ライトの当て方で全くファインダー越しの刀剣の表情が変わっていくのです。これは他の資料でもそうなのですが、刀剣は他の資料の追随を許さないぐらい、ライトの僅かな角度や距離、明るさで変わっていくのです。ライトを当てたら脚立を上り、ファインダーを覗き、あかんかったら、脚立を下りて、またライトを当て直して脚立を上り、ファインダーを覗きの繰返しがひたすら続き、これでと決まったら漸くシャッターを切るという感じでした。もうへとへと。
 そして、何とか図録に耐え得る資料写真が仕上がりました。それが【1】から【4】までの刀の写真。背景の布の皺も修正していないリアルな写真。まだまだ工夫途上の仕上がりではありますが、如何でしょうか。

【1】

【2】

【3】

【4】

 そして、刀剣鑑賞に必需な光と影。これをお客様にも実感体感頂ける様、この展示では、展示ちらしに次の説明があるんです。「【観覧にあたって】日本刀を光で照らすと刃文などが楽しめます。ぜひペンライトなどをご持参ください(貸出はしていません)」

(小林秀樹 こばやし・ひでき/亀山市歴史博物館)
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[2023/10/29 22:00] | 未分類 | page top
【藤原岳】「ネコギギ保全シンポジウム ~ネコギギ保護をとおして ふるさとの未来へつなぐ~」を開催します
いなべ市制20周年 日本水大賞環境大臣賞受賞記念
「ネコギギ保全シンポジウム~ネコギギ保護をとおして ふるさとの未来へつなぐ~」を開催します。~WEBにて申し込み受付中~

ネコギギシンポジウムポスター20231002

今年度、いなべ市教育委員会は10数年にわたるネコギギの保護増殖活動が評価され、日本水大賞環境大臣賞を受賞しました。

ネコギギはナマズの仲間で愛知県、岐阜県および三重県の川の中上流域のみにすむ、体長10cmほどの国指定天然記念物の淡水魚です。三重県最北部に位置するいなべ市を流れる員弁川(いなべがわ)とその支流にすむネコギギが絶滅の危機にあることがわかり、いなべ市では室内繁殖と放流による復活を試みています。

ネコギギ展水槽より20221106

大学教授等の専門家から指導を受け研究機関等とも連携して科学的根拠を持ち、地域に密着しながら事業を継続していることが、いなべ市のネコギギ保護活動の大きな特色です。

2022年「ネコギギといなべの川にすむ魚たち展」水槽展示

今回のシンポジウムでは「ネコギギの保護をとおして ふるさとの未来へつなぐ」と題して、長年、いなべ市のネコギギの調査・保全にかかわってきた研究者を中心に、市民のみなさんに向けてわかりやすく講演やパネル談議をします。
また、ネコギギの保全に関わる学校、国・県の関係機関、水族館等によるポスター発表も行います。

【日程】
午後1時より<市民ホール広場前>
・ポスター発表(ネコギギに関わる学校・行政・水族館等13団体)
午後2時より<市民ホール>
・ 十社小学校 児童による学習発表
・ 基調講演 「ネコギギの自然史と保全への挑戦」渡辺勝敏(京都大学)
・ パネル談議 「”郷土財”としてのネコギギの保全」
コーディネーター  森 誠一(岐阜協立大学)
パネリスト  江戸謙顕(文化庁) 渡辺勝敏(京都大学)
田代 喬(名古屋大学)里中知之(元志摩マリンランド)
<入場料> 無料
<定 員> 200名(先着順)
<申込み> WEBにて申し込み受付中  締め切り10月27日

なお、シンポジウムの会場の藤原文化センターにおいて、10月28日から11月26日まで、藤原岳自然科学館特別企画展「ネコギギといなべの川にすむ魚たち」を開催しています。
 三重県内で、天然記念物のネコギギを公開しているのは藤原自然科学館だけです。ぜひお越しください。

ネコギギ 雄親と幼魚

藤原岳自然科学館のトップページ

ネコギギ保全シンポジウムのページ

(片山司 かたやま・つかさ/藤原岳自然科学館)
[2023/10/25 22:00] | 未分類 | page top
【四日市市博】日本の四季
 現在開催中の四日市市立博物館開館30周年記念展「立原位貫」の出品作の中に、「京名所四季図屏風」(2006-07年)という作品がある。衣桁屏風の下部に「春・二条の桜」「夏・白川の柳」「秋・高台寺の萩」「冬・木屋町の松」が描かれたパネルを季節ごとに入替える、アイディアに富んだ面白さと、四季折々の雰囲気を感じさせるものだ。

DSCN6197.jpg

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 この夏の暑さの中で、展示のための準備や写真撮影をしながら現実世界も早く秋のパネルに入替え出来ないものかと切実に思った。それにしても今年の夏は暑かった。東北生まれの私が、名古屋に就職で初めて来た約50年前の夏、余りの暑さに寝不足になり、体調を崩して鼻血を出して引っ繰り返った頃よりもなお、暑かったことは記録が物語っている。やはり近年の地球環境は変だ。有無を言わされぬ危機が迫っているのかも知れないな、と考えさせられる。
 近いうち日本では極端に暑い「夏」と寒い「冬」だけが残って、その間の「春」と「秋」は、ものすごく短い期間か、ほとんど無くなって、つまり「四季」が無くなってしまうのではとさえ思う。私は美術史(特に日本画)や日本文化史が専門なので、日本の美術や文学、文化、年中行事から生活習慣にまで至る全ての大本である「春・夏・秋・冬」の四季の喪失は、日本のアイデンティティーの喪失とさえ思っている。「四季花鳥図」って何? 「お花見」や「紅葉狩り」っていつやるものなの? なんて言う若い人が増えてきたらどうしよう。
 幸い四日市の『そらんぽ』には、「過去から未来の中の現在」を学ぶ博物館と、
「宇宙の中の地球」を学ぶプラネタリウムと、「自然の中の人間」を学ぶ公害と環境未来館の3つが揃っている。これらの施設の特色を生かしつつ、連携し、一歩ずつ進んでいくのが、私たちに課せられた役目なんだろうな、きっと。


 (吉田俊英 よしだ・としひで/四日市市立博物館)
[2023/10/23 23:00] | 未分類 | page top
【桑名市博】特別展「武門の遺産」開催!その他おトクな情報!
朝夕が涼しくなりようやく秋本番といったところでしょうか。
お出かけしやすい季節になってきたのではないかと思います。そこで今回は桑名市博物館からの

●10月28日より「武門の遺産」開催
さて、桑名市博物館では10月28日より

三市展ポスター

「武門の遺産(レガシー)」

という展覧会を開催いたします。

文政6年(1823)に忍藩主阿部家が白河へ、白河藩主松平家が桑名へ、桑名藩主の松平家が忍(おし)へ国替えとなる三方領知替が行われました。この国替えをきっかけに、平成10年に行田市・桑名市・白河市の三市は友好都市を締結しました。

本年は三方領知替200年、友好都市締結25周年という節目の年となりますことから、三市で力をあわせまして、各大名家のゆかりの資料、いわばレガシーを一堂にご覧いただく展覧会を開催いたします。本展覧会は白河会場をかわきりに、行田会場を巡回し、ここ桑名会場が最後の会場となります。

本展一番の注目は《徳川家康自筆書状》です。
家康が長女の亀(かめ)姫(ひめ)にあてた手紙は、家康自身の筆づかいを実際にみることのできる大変貴重な史料でございます。
また、この他にも家康の孫にあたる松平忠明が大坂の陣で着用したとつたわる甲冑や、阿部家伝来の名刀といわれる《横須賀江(ごう)》など、行田・白河各市から選りすぐりの名品が桑名につどいます。

●MUFGコーポレーションデー(土日祝がおトク!)

20231004MUFG様カラーバナー

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG(エムユーエフジー))様のご支援にょり、「武門の遺産」開催中、

「MUFG(エムユーエフジー)子育て世代応援コーポレーションデー」

を実施いたします。

・高校生・大学生の入館料を無料【通常500円】
・一時預かりをご利用者の方と同伴の方合計3名まで無料
・大学生以下のお子さまと一緒に来られた保護者の方合計3名まで無料

『サザエさん』に登場する伊佐坂先生一家が土日祝に来館した場合であてはめますと、

浮江さん(高校生)500円→無料
甚六さん(一般)500円→同伴者無料
お軽さん(一般)500円→同伴者無料
伊佐坂難物さん(一般)500円→同伴者無料

と全員無料になる大変おトクな取り組みです。

ぜひこの機会に桑名の歴史や文化に気軽に触れていただきたく思っております。

●限定御城印発売!
 三市展を記念した限定の「御城印」を販売(\300)致します。

三市御城印画像

●魅力的なイベントもたくさん!
◇展示解説

行田市・白河市から学芸員にお越しいただく豪華な展示解説も予定!

2023年10月28日(土) 担当:3館学芸員

2023年11月12日(日) 担当:桑名市・白河市学芸員

2023年11月18日(土) 担当:桑名市・行田市学芸員

 各日午前11時、午後2時の2回(各50分程度)

 ※ただし11月12日(日曜日)は午前11時、午後3時30分の2回

場所|桑名市博物館 展示会場

料金|入館料のみで参加可能。予約不要。

◇桑名ほんぱく
桑名市博物館特別展「武門の遺産」桑名ゆかりの地を巡る!

https://kuwanahonpaku.net/programs/645dbb26421aa90001a8b6fd

歴史専門官が桑名の町をご案内いたします。

●桑名市公式YouTubeで過去の展覧会の案内を配信!
CTY-FMとのコラボレーションで、過去の放送をアーカイブし、桑名市公式YouTubeで配信しています。
秋の夜長にぜひお聞きください。

CTY-FMコラボ 桑名市博物館「火焔」
https://www.youtube.com/watch?v=I33RpsmQN0Q

CTY-FMコラボ 桑名市博物館企画展「帆山花乃舎」
https://www.youtube.com/watch?v=LRH1F2LzMmA

CTY-FMコラボ 桑名市博物館企画展「それだけじゃない桑名盆」
https://www.youtube.com/watch?v=HNb1EHph4bY

CTY-FMコラボ 桑名市博物館企画展「刀剣セレクションⅡ」
https://www.youtube.com/watch?v=bVqwKo7a7JU

CTY-FMコラボ 桑名市博物館企画展「絵の心はさらなり」
https://www.youtube.com/watch?v=FT4hZoVMoNE


ぜひこの秋は桑名へお越しください!

(杉本竜 すぎもと・りゅう/桑名市博物館)
[2023/10/15 22:00] | 未分類 | page top
【朝日歴博】 令和5年度企画展「「型、カタ、かた…江戸のやきものづくり」」
朝日町歴史博物館の片山です。

 少し早いですが、来月開催予定の当館企画展を紹介させていただきます。
 令和5年度企画展「「型、カタ、かた…江戸のやきものづくり」」を11月1日(水)から12月3日(日)まで開催する予定です。

 朝日町の歴史を振り返ると、古代においては縄生廃寺の造営、近世には萬古焼の誕生、そして、東芝三重工場の誘致及び稼働といったモノづくりに関連した歴史があります。

 今年度の企画展では、江戸時代の陶磁器生産をテーマに全国の窯場に伝来する生産技術にかかわる型類、古文書、出土遺物、関連作品といった資料を展示する。それによりモノづくりから生まれた近世文化の一端を来館者及び住民に広く紹介し、地域文化への理解に資することを目的に開催いたします。

今月中旬から業者が入り、展示に向けて動き出します。
現在、当館学芸員が開催準備に奮闘しているところです。
まだポスター等が出来上がっていないため、写真でご紹介することができないことをお詫びさせていただきます。
なお、今回の企画展では「中之島香雪美術館」学芸課長の梶山博史氏による記念講演会も開催する予定をしております。
詳しくは後日HP等で確認をお願いいたします。
入館料は無料ですので、是非ご来館ください。

(片山裕之 かたやま・ひろゆき/朝日町歴史博物館)
[2023/10/08 22:00] | 未分類 | page top
【海博】三重県のさかな 伊勢エビ
鳥羽市立海の博物館の平賀です。

今回は現在開催中の特別展「三重県のさかな 伊勢エビ」を紹介します。

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古来、伊勢エビはおいしい食材としてはもちろん、長寿や幸福を願うための飾りや薬などに重宝されてきました。「三重県のさかな」に指定されている伊勢エビを通じて、日本人と海との伝統的で密接なかかわりの歴史に理解を深めてもらえる展示です。

第1章:「伊勢エビ研究の最前線」のコーナーは、伊勢エビの雄と雌の特徴(見分け方)、伊勢エビのフィロゾーマ幼生やプエルルス幼生(ガラスエビ)などの実物標本、幼生の動きや脱皮の様子を記録した映像、三重県水産研究所で使われている伊勢エビ幼生育成機器などを展示・紹介しています。

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第2章:「伊勢エビのとり方いろいろ」のコーナーは、伊勢エビ刺し網の実物、操業の様子を紹介した映像、またエビ刺し網漁で網にかかってくるさまざまな海の生きものの展示もあります。熊野灘の漁村で行われていたタコを使って伊勢エビをとる「エビフタセ」という漁法について、使用する漁具とともに展示・紹介しています。さらに小さなエビはとっても海にもどすことなど、漁師さんたちの伊勢エビ資源を守るための取り組みについても知ることができます。

第3章:「まつりと伊勢エビ」のコーナーは、志摩市浜島地区の伊勢エビまつりの様子を映像で紹介するとともに女性が担ぐ「伊勢エビ神輿」を展示、浜島地区の伊勢エビが描かれたマンホールの蓋の実物、伊勢エビのモニュメントなども紹介しています。
第4章:「伊勢エビの歴史と食」コーナーは、『大和本草』(宝永5年/1709年)、『和漢三才図会』(正徳2年/1712年)、『日本山海名産図会』(寛政11年/1799年)などの海老に関する絵や記述の部分を開けて展示、なぜ「伊勢エビ」と呼ばれるのかの答えを知ることができます。また「イセエビの地獄は人の天国」とのキャッチで、具足煮、味噌汁などの伊勢エビの美味しい食べ方をレプリカや写真で紹介しています。

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この他、「伊勢エビをのせた蓬莱飾り」、「伊勢エビを付けた注連縄」、「伊勢エビのアラクサ」など伊勢エビを使った縁起物や魔よけなどの品々も展示で見ることができます。
場所:鳥羽市立海の博物館 特別展示室
期間:11月23日まで開催しています。(休館日はありません)
料金:鳥羽市立海の博物館の入館料金でご覧いただけます。
[2023/10/01 22:00] | 未分類 | page top
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