皆さんこんにちは!鳥羽水族館副館長の若井です。
今回は水族館ファン必見のラッコのイベントについてお知らせをしたいと思います。 でもその前に少しラッコについてお話しさせてください! ![]() ラッコは海の生活に適応したカワウソの仲間です。 分布としては、千島列島からアユリューシャン列島、アラスカ沿岸、そしてカリフォルニアにかけての沿岸域に生息しています。 彼らは冷たい海に棲んでいることから体温維持のため、上質の毛皮を身にまとい一日に食べる餌の量は4㎏~5kg、これは体重の20~25パーセントにもなります。彼らが食べる餌としては、ウニやカニ、貝類などの海底にすむ生物がほとんど。 皆さんがよくご存じのとおり、ラッコは水面に浮かびながら仰向けになって食事を行います。硬い貝殻を割る時は、あらかじめ海底から拾っておいた石を使いおなかの上で「カン、カン…。」と叩いて割ることはよくご存じですよね。 実は他の水族館で、過去にこの石をラッコに持たせたところ水槽のガラスを割ってしまったことがあり、以降貝は身だけを与えるようになりました。その他にも水族館ではイカ、タラ、カジキなどを与えており、我々から見るとずいぶんと贅沢な動物です。 さてこのラッコ、日本人にはなぜか大人気なのですが、その秘密はその容姿だけでなく愛くるしい“しぐさ”にあるような気がします。 ラッコは、その生命線ともいえる体毛の手入れを毎日欠かしません。万一毛が餌の脂等で汚れてしまうと、毛の隙間に体温を維持するための空気の層がつくれなくなるからです。ちなみにその毛の密度は、なんと1平方センチメートルあたり10万本。全身で約8億本にもなります。 ラッコは食事が終わると毛づくろいに時間をかけます。両手で自分の全身の毛をゴシゴシともみ洗いをしたり、息を吹きかけて乾かしたり大忙しです。よくある質問で、「ラッコはよく体をポリポリ搔いていますが、ノミでもいるのですか?」と聞かれます。この動作は彼らにとって体がかゆいのではなく、寒さから命を守るための大事なルーティンワークだったのです。 前置きが長くなりましたが本題に入りましょう! 鳥羽水族館では来る3月19日(土)から5月5日(月)まで 「キラ☆メイて! トバスイ春のラッコ祭り」 を開催します。ラッコについて学べるコーナーや、鳥羽水族館の歴代ラッコの写真展をはじめ、期間中はレストランで「メイちゃんとキラちゃんのカレー」が登場します。また、企画展に合わせて鳥羽水族館オリジナルの新作ラッコグッズも多数販売していますのでラッコ好き方々はぜひご来場ください。皆様のお越しを心よりお待ちしております。 ![]() ![]() 企画展のリンクはこちら ***** ラッコかわいいですよね。あの石で貝を割る姿は良く図鑑でみましたが、水族館だとムツカシイんですね。ガラス割られるとは…ラッコちゃんにも意外な一面が…。 |
ご無沙汰しております。桑名市博物館元職員のK.Mでございます。
桑名市博物館では本日より、今年度最後の展覧会 刀剣幻想曲・再演(とうけんふぁんたじあ・あんこーる) と特集陳列の桑名市出土品展-地面の下には何がある?- が始まりました。 刀剣幻想曲・再演は、令和元年度に企画されながら、開幕前に新型コロナウイルス感染症が流行し始め、結果日の目を見ることが叶わなかった刀剣幻想曲をベースにした展覧会です。担当のS.Hさんにとっては桑名市博での最後の展覧会となります。ということで、2年前展覧会のサポートをしておりました、不肖・Kが駆け足で刀剣幻想曲・再演の簡単なご紹介をさせていただきます。 「第1楽章 伊勢国ゆかりの刀剣」「第2楽章 個性あふれる刀剣」では桑名宗社蔵の太刀正重2振(ともに三重県指定文化財)・宗次の刀(桑名市指定文化財)を含め、刀剣類を35件出品しています。また、拵や刀装具の関係をご覧いただきやすくするため、拵をバラして展示したコーナーがございます。 「第3楽章 刀装具と押型」では27件の刀装具等と特別出品の押型をご覧いただけます。また、幻となった刀剣幻想曲展の一部を紙上開催という形で掲載していただいた中日新聞の記事もパネルで紹介されています。 今回の展覧会中、個人的なイチオシ(?)は「小柄 鶴亀の図(穂 六歌仙図)」(個人蔵)です。正しくは、その刀身。 刀剣展示で小刀をご覧になったことがある方でしたら、小刀のサイズ感は何となく分かっていただけることかと思います。その刀身に六歌仙図と何やらいっぱいの文字が刻まれている様子…… 誇れるほどのものは何もございませんが、これでも古典文学(しかも中古)を専攻してきた身、「六歌仙」と聞いては引き下がれません。 良いでしょう、伊賀守藤原金道! その挑戦状、受けて立とうではありませんか!! ということで、ミニオンズ身長(四捨五入して150cm)でケースを覗き込むのに苦労しつつ、単眼鏡なし、閲覧室外でカンペ(電子書籍の『古今和歌集』)を確認しながら和歌の特定に成功しました。すごい達成感!! ちなみに、①6行・6首の和歌②六歌仙図③六歌仙の名前④菊花文と「雷除」⑤刀工の銘、が刻まれていました。あ、違いました。⑥「六哥仙」の文字も刻まれていましたね。 以前、百人一首を一口に一首ずつ刻んだ小刀を拝見して圧倒されましたが、いや小刀に6行刻むとか……定信の細写もなかなかアレですが、これまたいみじき小刀でしたね。 という話をS.Hさんにしたところ、「いや、単眼鏡なしであれを読むKさんも割と尋常じゃありません」というようなことを言われました。確かに、桑名市博の展覧会で今日ほど単眼鏡が欲しかったことはありませんでしたけれども……解せぬ。 刀剣ファンの方もだんだん増えてきましたが、一方で接点のない方にとって刀剣鑑賞とは取っつきにくいものなのではないでしょうか。(かつての自分自身が、どこをどう鑑賞すれば良いのかまったく分からなかった勢なので…) 2年前。流行を始めた新型コロナウイルス感染症の前に、開くことができなかった刀剣幻想曲は、当館流の「刀剣鑑賞事始め」といった一面があり、それは今回の刀剣幻想曲・再演にも受け継がれています。 「刀剣鑑賞ってなんだか難しそう……」そんな風にお思いの方にも、あまり構えずにご覧いただける展覧会になっているのではないでしょうか。 花も綻び、気候的にはお出かけしやすい季節になってまいりました。 刀剣幻想曲・再演と特集陳列 桑名市出土品展は5/8までの予定です。よろしければ、お気軽にお寄りください。 |
三重県総合博物館(MieMu)では、1月29日(土)~4月6日(水)まで、トピック展「学芸員の一押し資料」を開催しています。
![]() このトピック展では、日ごろの調査・研究の成果や収集した資料などから学芸員が是非皆様に見ていただきたいと思うものを厳選し、展示ケース一人一台分で分かりやすく展示しています。 また、ケース横には学芸員の似顔絵やメッセージなども併せて展示しています。ぜひご覧ください。 私は着任してまだ1年に満たないのでこれはという資料を持ち合わせおりませんが、このトピック展に合わせて小掠学芸員に作成いただいたMieMuに関するクイズをWebページやスマホでチャレンジできるページを作成しました。 内容は基本展示室やミュージアムフィールドに展示してある資料に関連したクイズを4択形式で解答するもので、「一般向け」「子ども向け」の2種類についてそれぞれ10問用意しています。 各設問についての正解とその解説を載せたページも用意しています。このクイズはMieMu@ほーむのページにもリンクを貼っています[2]。 また、以下のQRコードを読み取るとスマホからも閲覧できるようにしています。ぜひ一度チャレンジしてみてください。 ![]() このクイズシステムはHTML5、jQuery(JavaScriptのライブラリー)およびcss(カスケードスタイルシート)を組み合わせて、テキストエディタでソースコードを書きました。 自作のシステムですが、問題文、選択肢、解説文書および画像などがあればどんなテーマでも簡単にクイズアプリが作成できるようにしています。今後、色々なクイズページを作っていこうと思っています。 守屋和幸(もりや・かずゆき/三重県総合博物館) ***** クイズはおうちから出来ますのでぜひチャレンジしてみてくださいね。 |
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