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【朝日歴博】朝日町歴史博物館のご紹介
はじめましての方もいらっしゃるかもしれませんので、あらためて自己紹介をさせていただきます。

4月から朝日町教育文化施設の館長になりました片山です。

前職が保険福祉課で主に介護保険を担当しておりましたので、斎宮歴史博物館の大西館長と同じく、文化行政に関しては全くの「新参者」です。

当施設は、博物館と図書館の複合施設ですので、両方の業務を覚える必要があります。
まだ覚えられない事が多く、冷や汗をかく日々が続いています。

出来るようになったことと言えば、就任以来、挨拶をする場が多いので、少し緊張しなくなったぐらいでしょうか…。

初めての事で何を書いていいのか分かりませんでしたので、朝日町歴史博物館について簡単に説明したいと思います。

まず、「教育文化施設って何?」と思われた方もいらっしゃると思いますが、教育文化施設とは、

歴史博物館とあさひライブラリー(図書館)の複合施設

で情報文化の中核施設として平成9年に開館いたしました。

【写真1】教育文化施設外観
【朝日町教育文化施設外観】

教育文化施設内にある朝日町歴史博物館では、古代から朝日町になるまでの歴史を展示しています。

その中でも、白鳳期の古代寺院の塔跡と考えられる「縄生廃寺」から発見された唐三彩椀を伴う「舎利容器」は国の重要文化財に指定されており、当館では、「縄生廃寺三重塔」の模型と「舎利容器一括」を展示しております。

【写真2】縄生廃寺模型
【縄生廃寺出土品展示】

少し前に、この「舎利容器」が岐阜市歴史博物館の特別展「壬申の乱」にて展示されておりましたが、コロナの関係で見に行くことができず、残念な思いをしました。

その他、国学者「橘守部」や萬古焼中興の祖である「森有節」等の著名人の作品等の展示もありますので、北勢地方へお越しの際は、お寄りいただけると幸いです。

(片山 裕之/朝日町歴史博物館)
*****
片山館長ありがとうございました。ぜひ斎宮大西館長とタッグで外部の目からお気づきになられた「ここがヘンだよ博物館!」をご教示下さい。それがミュージアムの活性化と相互理解に繋がると思います。どうぞ宜しくお願い致します。
お近くのですので桑名市博物館にもまたお立ち寄りいただければ幸いです。
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[2021/06/27 22:00] | 未分類 | page top
【三重県博】いにしえの津
三重県総合博物館では、6月19日(土)から7月18日(日)までの約一か月間、

実物図鑑特集展示「いにしえの津」

を開催しています。

三重県総合博物館(MieMu)が所在する津は、中世には安濃津の湊を中心に栄え、近世では津藩の城下町として賑わいました。

館蔵資料の中から津に関係するもの12点を展示し、いにしえの津の町について、その様子の一端を紹介するものです。
主な展示品として、

●津城の鯱瓦
これは個人の収集資料で、津城で使われたと伝えられるものです。

●岩田橋の擬宝珠
津藩2代藩主藤堂高次によって架けられた岩田橋の欄干の擬宝珠で、本体に刻まれた銘文から、寛永12年(1635)に津の鋳物師、辻但馬守吉種・辻越後守重種兄弟の作とわかるものです。

●藤堂高虎書状
津藩初代藩主藤堂高虎による書状です。宛て先は不鮮明ですが、30個入りのアワビ2桶が到来したことや、大坂城築城のことなど7か条を記したものです。

●藤堂高次書状
宛て先、年代ともに不明ですが、鯉と吉野葛を贈られたことに対する礼状です。

●古安東焼 色絵草花文手鉢
安東焼は、寛保年間(1741から44)に津藩が萬古焼の沼波弄山の弟子瑞牙を招いて、安東村(現在の津市長岡町付近)で始まったものです。本作品は、安東焼が幕末に復興される以前の、数少ない古安東焼です。

高虎の書状をはじめ、ほとんどの展示品は今回初めて展示するものです。

個人的には、基本展示室のレプリカが契機となって、博物館の開館後に鈴鹿市在住の方から寄贈いただいた擬宝珠が印象深い展示品です。

どなたでも無料でご覧いただけますので、お気軽にお越しくださいますようお願いいたします。

20210619 いにしえの津ポスター

いつも展示の宣伝ばかりで申し訳ございません…。

(瀧川 和也/三重県総合博物館)
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ちょうど昨日から始まったばかりですね、色々と興味深い資料がまだまだありますね!津の散策もあわせてお楽しみいただければと思います。
[2021/06/20 22:00] | 未分類 | page top
【鳥羽水】カエルとイモリが天気予報?
鳥羽水族館では今年で10回目となる季節イベント「カエルとイモリの天気予報」を6月1日から8月31日まで開催中です。

6月と言えば梅雨の季節。水田ではカエルたちが盛んに合唱を行なっていますよね。

実はこのカエルやイモリが属する両生類の仲間は体表を守る皮膚が乾燥に弱く、乾くと体の水分が失われて死んでしまいます。

②
●左がアカハライモリ、右がアマガエルの水槽

そのため彼らは常に湿度を感知し、周囲の環境が乾燥すると水中へ入り、雨などで湿度が高まると陸地に上がり活発に動き回ります。

この習性を利用して、彼らのいる場所を毎日記録することで、明日の天気を占おうという仕組みです。

例えば水中に居るなら晴天、陸上なら雨、水際だったら曇りという具合です。

①
●期間中の天気予想と結果の集計表

彼らの天気予報は外れることも多いですが、なぜかこのイベントがメディアに大人気で、今年で10年も続いてしまいました。

最後にこのイベントの遊び心的な要素を一つ紹介しましょう。

それは天気を占う道具として「下駄」が登場していることです。

③
●天気予報の秘密兵器「下駄」

余談ですが私が子供の頃(1960年代頃)、履いている草履を足から放り上げて天気を占ったものです。(もちろん子供の遊びですよ!!)

勢いあまって草履を屋根に乗せてしまったりして・・・今では良き思い出です。

今年も登場!カエルとイモリの天気予報水槽 ←鳥羽水族館さんの公式HPです。

(若井嘉人/鳥羽水族館)
*****
じめじめうっとうしい梅雨ですが、動物や植物にとっては恵の雨でもあります。そうした多様性のある社会であることを、ミュージアムはまた教えてくれるのです。
[2021/06/13 22:00] | 未分類 | page top
玉城町 玄甲舎&石水博物館「布の道標」
こんばんは。桑名市博物館の元職員・K.Mでございます。
先日の記事に拍手その他反応をたくさんいただき、ありがとうございます。
「本多忠勝と桑名」展も、開幕までに公式情報が順々に解禁されていくことと思いますので、その時にはまたこちらでもご案内したいな、と思っております!
(館内はたぶん準備その他で忙しいと思いますので、そこは元職員の後方支援(?)の見せ所(???)かな、と!!)(基本、公式情報の後追いでしかないですが!)
桑名ほんぱくの方にも少し動きがあったみたいですね。例年ですと当館もプログラムに参加していて、冊子の方には特別展の案内ページを掲載していただいておりましたが……はてさて、今年はどうなんでしょうか。



さて、それはそれとして。今日は久しぶりに観に行きました展覧会のお話など。


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[2021/06/13 20:58] | 未分類 | page top
【速報?】桑名市博物館:本多忠勝と桑名
ご無沙汰しております。桑名市博物館の元職員・K.Mでございます。

京都国立博物館さんの方で情報が公開されたようですので、取り急ぎ叫び(?)にまいりました。
今秋、当館で開催予定の特別展で桑名江、展示される予定です!!
京博さんの館外での作品公開のページをご参照ください。
(2021年6月9日現在、一番上に表示されてます。)

「桑名市博物館創設50年・本多忠勝入封420年特別企画展 本多忠勝と桑名」は10月23日(土曜日)~11月28日(日曜日)開催予定です。入館料は高校生以上500円。たぶんいつも通りにメルマガ割引あると思いますので、まだ当館のメルマガにご登録いただいていない方がいらっしゃいましたら、なにとぞ! 是非ともご登録ください!
メルマガの登録についてはこちらのページに説明がございます(宣伝)


さて、折角なので、作品借用とかに関しての一般論的なお話を少し。
作品・資料をお借りする、となると、場合によっては数年前から動き始めるようです。
事前調査をさせていただいたり、内諾をいただいたり。出品依頼とその許可の書類のやり取りをしたり。
それから、国宝や重要文化財を展示する前提の館ではないと、文化庁と「この条件でなら展示して良いですか?」「イイヨー」というやり取りをしたり!(もちろん、「こんな環境じゃ認められん!」ということもあったりなかったり……)
実際に作品・資料をお借りしてきて展示する(場合によっては、図録のためのお写真撮影)といったアレコレを乗り越えて展覧会は開かれている!
もちろん、借用のあるなしに関わらず、その過程の中で大なり小なりトラブルが発生したりするわけですが……個別具体的なことはお口チャック。
何はともあれ。世にある展覧会のすべてが、ハプニングに負けずに開幕し、ひとりでも多くの方にお楽しみいただけますように。


ということで、10月23日、「本多忠勝と桑名」が無事開いて、みなさまにお楽しみいただけますように!!
(その頃には気兼ねなくご来桑いただける状況になっていますように!)
[2021/06/09 21:32] | 未分類 | page top
【斎宮歴博】斎宮のワタシ
あーあ、着任してもう2ケ月が過ぎてしまった!

何ができたかな? 何もできていなんじゃないかな・・・・

いやいや、斎王の名前だいぶ覚えたかな・・・。

あいさつが少しはうまくなったかな・・・まだまだだな!

と考えている私です。

気を取り直して、自己紹介をさせていただきます。

斎宮歴史博物館に4月に着任しました大西です。

昨年度までは、県庁の総務部管財課で、財産管理や庁舎管理をしていました。

文化行政に携わるのは初めての新参者でございます。

斎宮歴史博物館と言うと、「斎宮の成立」、「斎王制度」の紹介や発掘調査結果の展示が主であるかと考えます(私だけのイメージかもしれません)が、当博物館は、「斎宮跡の調査と保護」を目的として平成元年(1989年)に開館しました。

①航空写真(キャプション無)
【斎宮跡の全景・左端の白く見える建物が斎宮歴史博物館】

②S000924_LL
【斎宮歴博】

少し、斎宮跡の調査について紹介します。

昭和45年(1970)に始まった発掘調査は現在も続けており、かつての「幻の宮」(この表現はロマンがあり、私は大好きです。)は少しずつその姿を現し始めています。

「現し始めている」と言いましたのは、遺跡の規模が全体で137haあり、まだ17%程度しか調査が終わってないからです。

これまでの調査において、奈良時代後半から平安時代中期までの斎宮跡の解明は進んできましたが、それ以前の斎宮については実態がつかめない状況が続いていました。

現在は、飛鳥~奈良時代の斎宮の実態解明を目的とした発掘調査を進めており、昨年度の調査で、飛鳥時代の終わりごろの斎宮中枢と推定される建物が確認されました。

今年度は、それが本当に斎宮中枢の建物であるかどうかの検証を含めた調査を予定しています。

③ 斜方位区画の掘立柱塀と脇殿・正殿(ライト)
【昨年度の発掘現場】

職員は実態解明について目を輝かせて、熱くロマンを持って語ってくれます。

私としても、今年一番の楽しみとなっております。

発掘調査は9月~12月に行いますが、発掘の作業を行っている間は、見学はできますし、冬には現地説明会を予定していますので、このようなコロナ禍ではありますが、来館者の増に繋がればと思っています。

私も現場に足を運び、一緒にロマンを感じたいと思っています。
(大西宏明/斎宮歴史博物館)
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ぜひ三重県の文化行政に新風を吹き込んでいただければと思います。大西館長、ぜひ斎宮を一緒に盛り上げていきましょう!
[2021/06/06 22:00] | 未分類 | page top
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