桑名市博物館の元職員、K.Mです。
先日は千葉県の方で最大震度5弱という地震がありましたが、みなさまお住まいの辺りでは大きな被害はございませんでしたか? 新型コロナウイルスも完全に落ち着いたとは言い難い昨今、大地震は勘弁していただきたいものですね。 ということで、今回は「地震」とミュージアムの話です。
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桑名市博物館で絵葉書を販売する際に使っている再利用封筒です。
![]() 三つ折りになっていて、 ![]() このような感じで絵葉書を入れて販売しています。 両サイドを糊付けしています。期日の切れたものなど、チラシの再利用をしています。 |
ミュージアムの大事な仕事に収蔵品の管理というのがあります。
桑名市博物館の場合、収蔵品は収蔵品番号を附せられ、所蔵場所と紐つけていますが、例えば展示した際に戻す棚を間違ってしまったり、違う番号を登録してしまったりすることがあったりしてはいけないので、定期的に棚番号と作品の整合を進めています。 そこで先日調査した際の記録を少し紹介したいと思います。 0353 和歌「大そらを…」相馬御風 平成11年に出品されて以来、21年間出品していない作品です。 作者の相馬御風(そうま・ぎょふう/1883-1950)は新潟糸魚川の出身。 お父さんは糸魚川町長で、本名は昌治。 早稲田の出身で「都の西北」の作詞者です。ちなみにお酒「都の西北」は竹下元首相の実家・竹下本店さんでつくられています。 糸魚川には相馬御風宅も保存されているようですので、がぜん糸魚川への興味が増しました。 0346 和歌「伊勢路より…」佐佐木信綱 三重県民なら佐佐木信綱はご存知ですよね!(力入れ気味) 知らない人はぜひこちらをご覧ください。 石薬師出身の歌人で文化勲章受章者です。先ほどの相馬御風も佐佐木信綱の教えを受けたそうですので、偶然とはいえ子弟の繋がりの調査順でした。 なおこちらは展示履歴はありません…まだ見ぬ強豪です…。 0354 和歌「ひむかしの…」 菊池幽芳 菊池幽芳(1870-1947)は家庭小説の名手として知られた小説家。なのですが知らない…。 『乳姉妹』(ちきょうだい)とあったので「あ、あの昔のドラマの!」と思いましたが全然違いましたスミマセン…。 そこで勉強です。 関肇氏「反転するメロドラマ : 菊池幽芳『乳姉妹』を読む(読む)-」(『日本文学』2008 年 57 巻 7 号) で勉強させていただきました。とても面白い論文です。 『乳姉妹』は明治36年8月から12月に『大阪毎日新聞』に連載されたんですが、物凄い人気を博したようで、 ・新聞到着の時刻を計ってみんな売店へやってくる ・夜の三時頃に配達されるのを寝ずに待っている というようなフィーバーぶりだったようです。 その内容ですが、ヒロイン・房江は幼い頃に母と死別し、出生の秘密を知らないまま乳母に育てられます。乳母の娘・君江は房江が松平侯爵家の落胤という秘密を知り、出自を詐称して自らが松平家の令嬢になりすまします。娘(君江)の養育の御礼に、と松平家に引き取られた房江は松平家の養子・昭信と愛し合うようになりますが君江に邪魔されます。昭信は君江と結婚することを決めますがそこへ君江とかりそめの婚約をした高濱勇が米国から帰国、君江を殺してしまいます。それとともに房江の出自があきらかになり、昭信と結婚するという…まぁそのなんというかジェットコースターメロドラマでして、確かに何か熱狂的に支持されそうな感じは受けます。 |
桑名市博物館S.Aです。
いよいよ本日6月2日(火)から、企画展「東海のポスター創世記」が開幕します。 当館2月17日以来、106日ぶりの開館です。 今回の展覧会から 1階展示室にて「東海のポスター創世記」、 2階展示室にて「人に寄り添うガラスのかたち」と「収蔵刀剣展Ⅰ」という、 三本立てでお送りします。 桑名市博物館HP https://www.city.kuwana.lg.jp/index.cfm/24,77227,235,414,html 長らく「臨時休館中」の案内を掲示していましたが、 外観の掲示板にポスターを掲示していると、開館する実感が沸いてきますね・・・! ![]() 手指のアルコール除菌など、 ご来館のお客様にも感染症対策をお願いしながらの開館ではありますが、 引き続き、博物館をどうぞよろしくお願いします。 |
桑名市博物館の元職員・K.Mです。
前回「近いうちに」と書きながら、気がつけばひと月以上が過ぎているという有り様……時間泥棒コワイ……(>_<) その間に、中日新聞の北勢版で刀剣幻想曲の紙上展覧会が始まったり、緊急事態宣言が解除されていろいろな自粛規制が緩和されたり。 本日のメルマガでも案内がありましたように、桑名市博物館もついに! 明日から開館!! 展示解説とか、図書館セミナーとか中止になってしまいましたが、何はともあれ、展覧会を開いてみなさまにご覧いただける!!!! 長期休館の間に調査研究が捗ることもありますが、ミュージアムにとってはみなさまに観て・知って・興味を持っていただくことも大切な役割のひとつですからね。お待ちくださっていたみなさまと同じか、それ以上に、中の方たちは開館が待ち遠しかったのではないかと思います。 さて、令和2年度最初の展覧会は…… 「東海のポスター創世記」 東海地方のポスターデザインの草分け、神内生一郎さんの業績を紹介する1階の企画展です。 また、今年度より実験的に採り入れることとなりました「特集陳列」ではガラス作品と刀剣をご覧いただけるとのこと。 「人に寄り添うガラスのかたち/収蔵刀剣展1」 梅雨入りの声も聞こえ始め蒸し暑くなってきた季節に、ガラス作品で少しでも涼やかな気持ちになっていただけますように。 そして、収蔵刀剣展として7振の刀剣が出品されています。中には「刀剣幻想曲」に出品するはずだった刀剣もあるとのこと。まったく同じ、というわけにはまいりませんが、幻となってしまった展覧会の一部なりともお楽しみください。 会期は6月2日~6月28日まで。月曜日休館の4週間です。入館料は高校生以上150円ですよ☆ 詳しくはホームページでご確認ください。 メルマガにも書かれていましたが、ご入館時にみなさまにできご理解・ご協力いただきたいことがございます。 ということで、何だかもう必要も需要もない気がするのですが、取り敢えずきりよく、「村正その2」を書いて、「刀剣幻想曲」のブログde展示解説を終えようと思います。 |
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