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みえミュージアムセミナー第1弾終了、次は第2弾だ
 本日は、みえミュージアムセミナー第1弾の最終日でありました。
パラミタ桑名斎宮歴史博物館と続いた、第一弾、最後はせんぐう館の深田学芸員さんのお話で締めくくられました。昨年度遷宮が終わったと思われていますが、最大の行事である、両宮の遷御が終わっただけで、神宮のいろいろなお宮の遷宮はどんどんと続いていっています。そんなことも含めて、お宮の茅葺きのお話をなされたのでしょう。9月25日からはじまった、秋の企画展示「式年遷宮はつづく―萱山の営み―」の様子もうかがえたのではないでしょうか。
ミュージアムセミナー、次は、10月からの第2弾です。

第2弾は
 10月24日(金曜)松浦武四郎―実はそれ、ぜんぶ武四郎です!
  松浦武四郎記念館     
 11月1日(土曜)魚食のいま・むかし 寿司も、初カツオも、おめでタイ
  海の博物館
 11月13日(木曜)絵解き 本居宣長四十四歳自画自賛像
  本居宣長記念館
 11月23日(日曜)川喜半泥子物語―その芸術的生涯―
  石水博物館
というラインナップで、それぞれ名物の学芸員さんがお話しいただきます。

会場 三重県生涯学習センター2階 視聴覚室
開始 13時30分(受付13時から)
料金 無料
事前申込制・先着順(三重県生涯学習センターのHPをご覧下さい

こういう講座に来ていただく方はきっと、いろいろな博物館に興味を持ってられる方だろうということで、生涯学習センターの方と話している中で、三博協加盟館の総覧パンフ「みえの博物館」も配りましょうということになりましたので、今日朝担いで持っていきました。
 この手のパンフレットは、今後もつくる機会はあるわけですので、協会でももっと議論して、面白いパンフレットをつくっていかねばというところです。
 おっと、といいつつ、このパンフレットを三博協のHPにも挙げないと駄目ですね。努力いたします。
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[2014/09/29 01:34] | 告知 | page top
ものを集めることについてちょっと考えた~広瀬鎮氏の本から~
 このところ、個人コレクションを基盤とした秤乃館について2回ほど書かせてもらった。
 最近、博物館の連係について記述がある、広瀬鎮『博物館は生きている』(NHKブックスジュニア、1972年)という本をひもといた際、コレクションについて解説があり、大変面白く読めた。広瀬鎮氏は愛知県にある日本モンキーセンターの附属博物館学芸部部長と、この本の奥付には書かれている。のち大学へ転出し、1993年になくなられたということである。この本の冒頭は、コレクションの意味が具体的な事例をもとに説明されているのだ。
 「川原の石ころ集め」ではあるおばあさんが木曾の御嶽山に登ったときに拾った一つの小石を大切にしている話が、「美しい貝がらの魅力」では、子どものころからずっと貝を集め余暇をうまく利用し研究も深め自己実現を果たしている話が、「幼稚園児のコレクション遊び」では名和昆虫館が開催していた昆虫採集で、子どもらが“取る”“つかまえる”“コレクション遊び”のおもしろさを知る話、他には骨董集めや古書販売が販売だけにとどまらない奥深さを持っていること紹介しています。ちなみに、名和昆虫館が開催していた昆虫採集は、北勢の尾高高原が開催地だ。
 なお、話は全くそれてしまうが、尾高高原付近には三重県民の森があり、そこの指定管理者は、現在われらが三博協の特定非営利活動法人三重県自然環境保全センターであり、自然に親しむ活動を多く展開している。
 さて、広瀬氏の本に話を戻すと、コレクション形成の個人的動機やその様子を示したその上で、「見せたくないが見せたい」「みんなの宝を守る博物館」といった話を展開している。個人コレクションと博物館を直接つなげて話を展開しているため、両者の接点を考える上で欠かせない記載であろう。その上で、コレクションから博物館への転換点がどこなのかという話になってくるが、それは社会の役に立つようにするというところにあるようだ。
 といいつつ、三重県で展開しているような「まちかど博物館」は、そのあいの子の様な位置にあるようにみえる。このあたりの差異を明確・正確・単純に表現することは、実は私はあまり出来ていないようである。ある館の館長さんとお話ししていて、博物館のすべきことは何なのかという根源的な問いに絡んだ話に及んで、私のそれは露呈されてしまった。なにやら両者には大きな差異があるように思えるが、うまく表現が出来ないのである。これについて、明確に示している本があるのかも知れないが、博物館学初学者の私はあまりよく分かっていない。いまのところは、この記述を出発点として個人コレクションと博物館の自分なりの位置づけをぼちぼちと考えるべきかなと思っている。
 以前しるした、秤乃館のコレクションの話も含めて、今後折に触れて考えていきたい課題である。
[2014/09/26 00:49] | 未分類 | page top
閉館した館の思い出~秤乃館2~
そういえば、秤屋さんのコレクションの発端について書こうと思ったものの、何を読んで覚えていたのかを忘れてしまっていた。最初は秤ではなく、とってもビックリするものをあつめていたという話なのだが、ご本人から聞いたわけではない。そのため、証拠もないものを勝手に書くわけもいかず、困ってしまった。
 ということで、「何だったかな」とお昼休みに職場の書庫をごちょごちょしていたら、やっと見つかりました。『M3』という、三重県発行の「みえのくにづくり情報誌[エム・キューブ]」が出典でございました。1997年3月発行のエムキューブ第二号、スペシャル「三重・歴史ロマン、発掘」という特集記事です。
 この特集記事はなかなか面白く、みえむで現在展示しているミエゾウの権威ともいえる亀井節夫さん(当時京都大学名誉教授)、県内の考古学の発展に尽くされた八賀晋さん(当時三重大学教授)、作家の岸宏子さん、書家の榊莫山さん、そして秤屋健蔵さんの五名の方々のインタビュー記事で構成されています。また、図書館などで見てください。
 目的の、秤屋さんのインタビュー記事をめくりますと。ありました、「最初は秤ではなくて便器収集をしていた」という話が・・・。子どものころから収集癖があったそうで、小学校時代の古銭収集、古いメンコ収集、そして就職した後に母親にコレクションを燃やされてしまったという衝撃的な話、収集癖の事をいわず結婚してそれでも集めた話、便所が汲み取り式から水洗式に変化する時期に便器を収集して磨き砂でこすっていた話、おもしろい話でいっぱいでした。秤を集めるようになったのは、奥さんにどれか一つにしてといわれたからとのことでした。
 そして、秤を可動状態にして保存するこだわり、研究者との出会いも記されています。秤屋さんとお話しした時におもったのは、非常に人とのつながりを大切にされている方なのだなという点でした。
 三博協の40周年記念展示が終わり、種々雑多なことに追われる中で、ちゃんと後始末ができていないのですが、ここで培った色々な人とのつながりを大切にせねばなと思う今日この頃でした。反省ひとしおです。

[2014/09/21 06:31] | 加盟館園紹介 | page top
9/14 みえミュージアムセミナー
9月14日(日)三重県総合文化センターにて、ミュージアムセミナーを行いました。
桑名市博物館の鈴木です。


現在開催中の展覧会「和紙変化」にちなんだセミナーということで、
和紙の歴史を中心に、和紙工芸の世界を紹介する回とさせていただきました。
本日はご来場いただきましてありがとうございました。

桑名市博物館にてお待ちしておりますので、
次はぜひ桑名まで足を運んでいただき、
和紙変化展をお楽しみいただければと思います。


さて、次回のミュージアムセミナーは
9月28日(日)午後1時30分から、
式年遷宮記念せんぐう館 学芸員 深田 一郎さんによる
「神宮の屋根はなぜ萱葺き?」です。
ご都合の合う方はぜひご参加ください。
ミュージアムセミナーについて、詳しくはこちらから。

(…この次回セミナーの日は、ちょうど桑名市博物館「和紙変化」展の
 第1回目展示解説の日となっております。 あちゃ…!)


********
桑名市博物館では
和紙変化ー継紙・宿紙・行成紙・天竺紙・伊勢型紙などー」展開催中です!
会 期:9月13日(土)〜11月3日(月・祝)
休館日:毎週月曜日(ただし祝日の場合は開館)、
    祝日の翌日が休館となります。
入館料:無料
展示解説:9月28日(日)・10月12日(日)
     両日共に午後1時30分より。予約不要。
   ※9月28日(日)は、大豊和紙工業株式会社 中北喜得氏をお迎えし、
    ギャラリートークを行います。
[2014/09/15 02:19] | 未分類 | page top
閉館した館の思い出~三博協40周年展にちなんで
 40周年記念展の参加していただきたかったものの、参加できなかった館がある。2014年3月30日で閉館した、秤の館である。
 お互いに連絡を取り合って、閉館はするものの、何らかの形でできればいいなと話し合っていたのだったが、諸事情から困難となった。館長の秤屋建蔵さんとお電話も含めて、お話しさせていただいた都度都度、色々なお気遣い、そして心にぐっとくるお話、色々印象深いものがあった。
 三重県博物館協会の事務局になってから、何度となく電話で連絡を取り合い、お声だけは何度も拝聴していたものの、お会いする機会が無かった。そんなことで、休日にプライベートでうかがった。もちろん、何のアポイントも取っていなかった。そして、三岐鉄道保々の駅の近くにカーナビを定めて、少し広い道から、最後細い道をグニャグニャと行くと、秤の館に到着した。秤の館はご夫婦で、ご自身のコレクションを紹介されている館で、月曜と年末年始休館でその他の日は9時30分から17時まで開館されていた。個人宅でとなると、人に乞われたときにあける形態がよくあるが、ここは特に、お店を経営しているわけではないのに、ほとんど毎日開館していたわけである。展示室・展示資料、開館の状態も含めて資料館というにふさわしい館なのだった。
 早速中に入って、観覧希望の旨を告げる。ご夫婦で丁寧に説明をしてくれる。気遣いしてもらうと悪いし、普通にみたかったので、何も名乗らず帰って行こうと考えていたのであるが、余りにも親しく対応してもらったため、嘘をついているような気分となり、早々に白状した。いつもお電話でおはなしさせていただいています、名乗らずごめんなさいといったことを、ごにょごにょと挨拶させていただいた。これまでの経緯や、秤の解説はもちろん、私自身の仕事へのアドバイスなど、非常に心温まるお話をいただいた。相手の、雰囲気を読みとり、そしてその雰囲気に応じて、自分たちの伝えてあげたいこと(それは何もものの説明だけでは無く、ものを出発点とした人の話となる)を伝える。そんな感じであった。
 さて、秤の館について、どんな資料館だったのかということを知るための資料を紹介しておこう。これらの資料は、秤屋建蔵さんからいただいたものである。
 まずは、大阪府立弥生文化博物館の図録、『平成19年度夏季企画展 計る・量る・測る―度量衡の歴史展』である。この中で、「3はかり・あれこれ―秤乃館所蔵資料精選」という項目がとられて、多くの秤が載せられている。本の最後に付いている、出品目録を見ると、物指・ゲージほかが166点、原器・基準尺ほかが9点、測量器が16点、枡が150点、秤が171点、原器ほか3点、中国の度量衡53点、さまざまな計量器52点、諸外国の度量衡22点と642点を数える。圧巻というほかない。品も安土桃山時代のものから、古今東西幅広い。
 そして、『ラジオ深夜便』151(2013年2月号)である。ここでは、巻頭カラーで秤屋さんの笑顔とともに取り上げられている。子どもの頃から、古いものを集めるのが好きで、広告代理店に勤めながら秤乃収集を続け、1991(平成3)年に秤の館をオープンさせたというエピソードが添えられている。ここでも、滋味あふれるお話が少し紹介されている。きっとラジオ深夜便でも、そのお話が展開されたのだろう。
 そういえば、昔、このコレクションを集めはじめたときの面白いエピソードが、県の外郭団体などがだした広報誌かなにかに載っていたような・・・。また、これも、調べてご紹介しよう。
[2014/09/08 11:14] | 加盟館園紹介 | page top
絶賛展示入れ替え中!
8月31日を持ちまして、「夏の茶道具」展が終了しました。
ご来館いただきましてありがとうございました。
さて、桑名市博物館内はただ今展示入れ替え中でございます。

撤収1日目、
私とS本さんとで次回展覧会および特別展の資料借用で出張に出ており、
館の方では、歴史専門官と臨時職員の子の2人で
夏の茶道具展の撤収作業をしてもらっていました。

今回2階展示室だけで、お茶碗など70点ほど展示していたのですが、
出張から戻ってくるころにはほとんどの作品が箱に納められ、
すでに収蔵庫へ戻すところまですすめられておりました。(は、はやい…!)
あとは展示台を準備したら、いよいよ和紙展の飾り込み作業に入ります!


また、こちらのブログでは、何度も紹介させて頂いてますが、
(ほとんど同じ話題になってしまっていますが。)
次回展覧会は、
「和紙変化(わしへんげ)—継紙・宿紙・行成紙・天竺紙・伊勢型紙など—」
                                です。

今回は9月14日(日)にみえミュージアムセミナーがあり、
三重県生涯学習センターに講演会に伺います。

そして三重県図書館前のエントランススペースにて
9月3日(水)から15日(月・祝)まで
「和紙変化」のパネル展示を行います。
こちらはみえミュージアムセミナーのブース展示ですが、
展覧会の広報の場としても使わせて頂いています…!
ご都合の合う方はぜひお立ち寄りください。

桑名の紹介パネルもありますので、
桑名へ足をのばしていただくきっかけにしていただければと思います(^^)

[2014/09/03 00:32] | 未分類 | page top
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