現在、三重県総合博物館(MieMu)では第35回企画展「鳥のひみつ調べ隊! みて・きいて・ふれて」を開催しています。
![]() 館蔵資料を中心に生物としてのトリの特徴や、絵画・工芸等に取り上げられた鳥など(生物としての鳥はカタカナの「トリ」で表しました。生物としての人も「ヒト」とカタカナ表記する場合が多いです)、自然系、人文系、民俗系を含めた展示を行っています。トリの剥製や骨格標本をはじめ、鳴き声や絵画などさまざまな展示を行っていますので、「みて・きいて・ふれて」トリの秘密を調べてみてはいかがでしょうか。来館お待ちしています。 さて、今回は趣向をかえてクイズを出してみましょう。四字熟語や百人一首に含まれるトリを取り上げてみます。まずは四字熟語から。カッコ内に入るトリにちなんだ漢字は何でしょうか。 夫婦の契りや男女の仲睦まじさを表す「(A)之契」(Aには漢字2文字が入ります)、「比(B)連理」、美人のたとえの「沈魚落(C)」、月と太陽、あるいは時間をあらわす「金(D)玉兎」、「白兎赤(D)」(どちらも同じ漢字が入ります)、あまり良い意味ではないが「陶犬瓦(E)」、「(E)鳴狗盗」(どちらも同じ漢字が入ります)。トリにかかわる熟語やことわざなどは他にもたくさんあります。興味があれば調べてみては。 次に、百人一首に出てくるトリについて。こちらは番号と詠み人を挙げてみます。「3.柿本人麻呂」、「6.中納言家持」、「62.清少納言」、「78.源兼晶」、「81.後徳大寺左大臣」。いかがでしょうか? ちなみに、四字熟語の答えはA:鴛鴦、B:翼、C:雁、D:烏、E:鶏です。また、百人一首の答えは、3:「あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む」、6:「鵲(かささぎ)の渡せる橋に置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにける」、62:「夜をこめて鳥の空音ははかるともよに逢坂の関はゆるさじ」、78:「淡路島通ふ千鳥の鳴く声に幾夜寝覚めぬ須磨の関守」、81:「ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる」でした。 答えに出てくるトリはいずれも今回の企画展で剥製標本を展示しています。ぜひ現物を見てください。 (守屋和幸 もりや・かずゆき/三重県総合博物館) |
いなべ市制20周年 日本水大賞環境大臣賞受賞記念
「ネコギギ保全シンポジウム~ネコギギ保護をとおして ふるさとの未来へつなぐ~」を開催します。~WEBにて申し込み受付中~ ![]() 今年度、いなべ市教育委員会は10数年にわたるネコギギの保護増殖活動が評価され、日本水大賞環境大臣賞を受賞しました。 ネコギギはナマズの仲間で愛知県、岐阜県および三重県の川の中上流域のみにすむ、体長10cmほどの国指定天然記念物の淡水魚です。三重県最北部に位置するいなべ市を流れる員弁川(いなべがわ)とその支流にすむネコギギが絶滅の危機にあることがわかり、いなべ市では室内繁殖と放流による復活を試みています。 ![]() 大学教授等の専門家から指導を受け研究機関等とも連携して科学的根拠を持ち、地域に密着しながら事業を継続していることが、いなべ市のネコギギ保護活動の大きな特色です。 ![]() 今回のシンポジウムでは「ネコギギの保護をとおして ふるさとの未来へつなぐ」と題して、長年、いなべ市のネコギギの調査・保全にかかわってきた研究者を中心に、市民のみなさんに向けてわかりやすく講演やパネル談議をします。 また、ネコギギの保全に関わる学校、国・県の関係機関、水族館等によるポスター発表も行います。 【日程】 午後1時より<市民ホール広場前> ・ポスター発表(ネコギギに関わる学校・行政・水族館等13団体) 午後2時より<市民ホール> ・ 十社小学校 児童による学習発表 ・ 基調講演 「ネコギギの自然史と保全への挑戦」渡辺勝敏(京都大学) ・ パネル談議 「”郷土財”としてのネコギギの保全」 コーディネーター 森 誠一(岐阜協立大学) パネリスト 江戸謙顕(文化庁) 渡辺勝敏(京都大学) 田代 喬(名古屋大学)里中知之(元志摩マリンランド) <入場料> 無料 <定 員> 200名(先着順) <申込み> WEBにて申し込み受付中 締め切り10月27日 なお、シンポジウムの会場の藤原文化センターにおいて、10月28日から11月26日まで、藤原岳自然科学館特別企画展「ネコギギといなべの川にすむ魚たち」を開催しています。 三重県内で、天然記念物のネコギギを公開しているのは藤原自然科学館だけです。ぜひお越しください。 ![]() 藤原岳自然科学館のトップページ ネコギギ保全シンポジウムのページ (片山司 かたやま・つかさ/藤原岳自然科学館) |