三重県博物館協会会員各園の方であれば投稿は可能です。
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現在開催中の第34回企画展・特別展「高畑勲展 日本のアニメーションに遺したもの」には、三重県内はもとより全国各地から多くの方に来場いただいております。おかげさまで、9月7日(木)には観覧者数が30,000人を超え、ささやかな記念セレモニーをさせていただきました。「高畑勲展」は9月18日(月:祝)まで開催いたしております。日本のアニメ文化の一翼を担った高畑勲監督の足跡を辿るこの企画展・特別展、是非ともご覧ください。
さて、「高畑展」の次は2023年10月7日(土)から12月10日(日)まで、第35回企画展「鳥のひみつ調べ隊! みて・きいて・ふれて」を開催いたします。館蔵資料を中心に生物としてのトリの特徴や、絵画・工芸等に取り上げられた鳥など(生物としての鳥はカタカナの「トリ」で表しました。生物としての人も「ヒト」とカタカナ表記する場合が多いです)、自然系、人文系、民俗系を含めた展示となりますので、是非お越しください。 私は、畜産系の出身なので、トリといえば食肉としてのトリがまず思い浮かびます。現在はトリ肉といえばブロイラーなど鶏肉が主体ですが、過去にはツグミ、ツル、ウズラ、キジなど色々なトリが食べられてきました。今でも京都の伏見稲荷参道では「すずめの丸焼き」や「うずらの丸焼き」が売られています。また、京都(あるいは関西圏)では、鶏肉を専門に扱う(牛肉や豚肉などは置いていない)「かしわ屋」(鶏肉を「かしわ」と呼んでいます)が店を構えており地元の人がよく利用しています。 最近では、高級で味わい深い「地鶏:じどり」がブームとなり各地で「地鶏、銘柄鶏」が育てられています。全国の地鶏・銘柄鶏を載せたWebページもあります。ずいぶん前に9年間ほど宮崎に住んでいましたので、地鶏といえば、まず宮崎の「地鶏の炭火焼」が思い浮かびます。独特の風味は忘れられず、宮崎に行った際はいつも空港内の売店で「地鶏の炭火焼」を購入しています。機会があれば一度食べてみてください。 一方、次回の企画展では食文化の展示の一環として三重県内で食べられている「焼き鳥」も紹介しています。「焼き鳥」のレプリカ作りのため、先日七輪で炭をおこして「焼き鳥」を実際に作成してみました。みそだれを付けて鶏肉を焼くというのは初めての体験でした。これまで、「焼き鳥」といえば塩や醬油だれを付けたもの、あるいは地鶏の炭焼きのようなイメージしか持っておりませんでした。味噌の焼けた香ばしい匂いが漂いこれはこれで焼き鳥としてありかなと思いました。地域が異なればそれぞれの地で独特の鶏肉の料理方法があり食文化の奥深さを感じ取ることができました。 食肉としてのトリのことばかり書いてきましたが、次回の企画展ではさまざまな角度から鳥を取り上げています。高畑展同様多くの方々に来場いただきたく思います。ご来場をお待ちしています。 ![]() (守屋和幸 もりや・かずゆき/三重県総合博物館) |