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星を見つめるどうぶつたち@四日市市立博物館

桑名市博物館S.A.です。

今回は四日市市立博物館の展覧会にお邪魔してきました。
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本展は、「宇宙」をテーマに、彫刻家・はしもとみおさんの彫刻作品を展示する特別企画展です。

みどころ①
作品に添えられているキャプションには、
動物の名前・種類・生活の場所、そして、はしもとみおさんからのコメントが記載されています。
作品を製作するにあたっての思い出や、モデルとなった動物のことを紹介する言葉が
1点1点添えられていて、動物たちへのあたたかなまなざしを感じました。


みどころ②
博物館の展示ですと、(掛軸や工芸品の場合はとくに、)
ケース越しに作品を鑑賞していただくことが多いかと思うのですが、
この展覧会では展示ケースに展示された作品のほか
展示室の床で、お座りして待っている犬や、
畳の上でぐっすりと眠る子犬、
壁の高いところからこちらをじっと見つめる猫など・・・
ケースの外に配置された作品たちがあります。

動物たちがみせる表情の背景に、人間と動物との関係性がみえてくるのではないでしょうか。
露出展示になっていることで、より現実的に、
動物との距離感を体感していただけるのではないかなと思います。

展示されている作品の中には触ってもよいものもあります。
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(つぶらな瞳で見つめられると、きゅんとしてしまいますね・・・!
もし作品に触れるときは、やさしくそっと撫でてあげてください。)

みどころ③
宇宙へ飛び立った犬・クドリャフカの製作映像も作品とあわせて上映されています。
大胆に、そして繊細に動物の姿をを彫りだしていく製作過程をみることができますよ!
星に囲まれた空間表現にもご注目くださいね(=゚ω゚)ノ



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「星空を見つめるどうぶつたち はしもとみおの世界展」

期 間:4月20日(土)~6月2日(日)
開館時間: 9時30分~17時(展覧会への入場は16時30分まで) 
休 館 日:月曜日、祝休日の場合は翌平日
観 覧 料:一般1,000円、高校・大学生800円、中学生以下無料

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【おまけ】
見学を終えたところで、
四日市公害と環境未来館のKさん、四日市市博のTさんにお会いする事ができました。
お二人とも動物好きということで、その愛情ポイントを熱く語ってくださいました(* ´ ▽ ` *)

ミュージアムショップには彫刻作品をミニチュアにしたガチャガチャが設置されているのですが、
四日市市博の職員の皆様もこの猫ちゃんたちに日々癒やされているそうです。

オススメを受けて、私もガチャを回してみましたところ、
出てきたのはハチワレちゃんでした。
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ミニチュア作品と侮るなかれ。こだわった細工に思わずときめいてしまいました・・・!
私もどうぶつたちに癒やしをいただきながら、お仕事がんばろう。と思うのでした。
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[2019/05/18 22:15] | 未分類 | コメント(0) | page top
存星花鳥絵椽籠軸盆(越前松平家旧蔵) 桑名市博物館蔵
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存星花鳥絵椽籠軸盆
桑名諸戸家所蔵
桑名市博物館蔵
2017新規収蔵
19.0 38.3 4.8

存星とは中国・明代に行われた漆工技法の一つで、沈金の技法で文様を表わし,それに彩漆 (いろうるし) を塗りこめるか,または文様に彩漆を塗りこめてとぎ出したもの。存星の名は日本での呼称で,その由来は不明。昭和四年の売立目録に掲載されており越前松平家所蔵であるのがわかる。ご教示いただいた中之島香雪美術館梶山博史先生にお礼申し上げる。なお同館では「明恵の夢と高山寺」が好評開催中である。また軸盆とは掛け軸や巻物をのせる、長方形の塗り物の盆。床・書院などの飾りとする。
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昭和4年売り立て

「旧越前福井城主 松平侯爵家御蔵品入札目録
 昭和四年二月十日・十一日下見 同十二日入札並ニ開札
 場所 東京都芝区愛宕下町四丁目 東京美術倶楽部
 札元 東京 伊藤平山堂、川部商会、中村好古堂」

掲載作品名「一五四 存星花鳥絵椽籠軸盆」
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双龍存星軸盆
九州国立博物館蔵 ほぼ同寸

2014五島美術館で存星展
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昭和4年2月12日 東京美術倶楽部

 旧福井藩主松平家は、江戸時代の親藩大名の中でも御三家に次ぐ家格を誇る。幕末期には開明派大名として、幕府政事総裁職に就き、維新直後には、民部卿、大蔵卿に就いた松平慶永(春嶽)を輩出した家である。同家の売立も、金融恐慌に端を発する十五銀行の破綻で、保有資産の回復を図ろうということが目的であったかも知れない。
 住吉具慶筆「徒然草画帖」(現、東京国立博物館)など、今日の日本美術史的な価値観からすると、注目すべき作品も存在した売立であったが、総売上額は300,000円余に過ぎなかった。金融恐慌後の不況の深刻化による買い手側の減少に加え、間近に控えた明治・大正期の大コレクター藤田家の入札などに資金を投入したいという思惑を有する買い手も多かったことが影響したのではなかろうか。[高松良幸研究室ANNEX]

※十五銀行 昭和2年4月に経営破綻
[2019/05/15 23:00] | 未分類 | コメント(0) | page top
何してる点?

桑名市博物館S.A.です。
当館では、企画展の担当者の指示の元、館内の職員で協力して展示入れ替え作業を行っています。
「元号と宸筆」展の展示入れ替えで私が担当した作業の一幕からクイズです。

これは何をする点でしょうか?↓

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白い平台の上に、6つの点が打ってあります(=゚ω゚)ノ
・・・汚れではありませんよ!




ヒント①!
これは釘の頭です。
基本の場合だと4つのことが多いのですが、
今回は6つ使います。


ヒント②!
グループ分けをすると、こんな感じ。
真ん中の2つを共用するイメージです。
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ヒント③!
赤い枠の所に作品を置きますよ~。


ヒント④!
(くるっとした細い透明の線が画像の中に映り込んでいるのですが・・・)
点と点と作品とをつないで使います。


・・・・そろそろ気づいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。










正解はこちら!

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作品を固定するための“テグスの点”でした!

三博協の梱包研修では、日本通運さんからテグス張りのコツを教えていただいたのですが、
通常だと1点の作品につき、四方4か所に釘を打って均等に力がかかるようにテグスを張っていきます。


今回は1対(2点)の作品を並べて展示するということで・・・
・ある程度、間隔を寄せた状態で展示したいという思惑と、
・作品鑑賞の邪魔にならないようにできれば最小限で、
・かつ作品を安定させることのできる位置に、と思い、
釘打ちの箇所は6か所としました。



と、ごちゃごちゃ申しましたが、勿論展示の主役は作品自体ですので、
ご来館くださったお客様には、
テグスがどうかかっているか、 ではなくて、
作品の方をぜひじっくりとご鑑賞いただきたいと思います。+゚。*(*´∀`*)ノ*。゚+





【番外編】
作品の形状にあわせてさまざまなテグスのかけ方をするのですが、
なかでも特殊だった過去の例を紹介します。

《古銅 鴛鴦香爐》はテグス張りに苦戦しました・・・!
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首の辺りにテグスをかけているので、捕まえた!みたいな感じにも見えます・・・。
鳥の足の位置・作品の重心・テグスを引っ張る方向と、バランスをとるのが難しかったです。



そして、《萬古 煎茶器》を展示した際にはこんな感じ。
IMG_4988 - コピー
高さ7.4cmほどの作品で、5点で1件です。
釘打ちが多いとごちゃごちゃしてしまいますので、中心線のラインで左右に釘の点をとり、すっきりと。



どのようにテグスを張るのが良いか、
他館での展示方法をまねしてみたり、
実際にあーでもない、こーでもない。とテグス張りの作業をしてみたりしながら
今後ともスキルアップしていきたいと思ってます~。


[2019/05/08 06:10] | 未分類 | コメント(0) | page top
元号と宸筆@桑名市博物館
平成生まれの桑名市博物館Sです。
4月1日には新元号の発表があり、
5月1日をもちまして、「平成」から「令和」へ改元の瞬間を過ごし、
新しい時代の幕開けを迎えました。

私自身、江戸時代の古文書を読む中で元号の記述を目にすることは多くありましたが、
学生の頃は、
(;´・ω・`)<寛政の改革って西暦でいうと何年ごろの事だっけ~?とか
((;´・ω・`))<明治時代より前って元号こんなに変えるの? とか、
元号のことはぼんやりと思うだけで、
今回改元を迎えるにあたり、今一度、元号のことを考える機会となりました。

さて、現在当館ではまさに、元号に関する展覧会、
改元記念企画展「元号と宸筆(しんぴつ)」を開催しています+゚。*(*´∀`*)*。゚+。

IMG_0213 (1)


本展は、館蔵品を中心に、元号の記されている資料から日本史上の出来事を振り返ります。
先日ブログにて紹介のありました、大正9年の時計商組合《金銭出納簿》も出品していますよv(o゚∀゚o)v

元号についてかねがね私も気になっていた!という方も
10連休だし行ってみようか!という方も、ぜひご来館ください。お待ちしております〜!


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改元記念企画展 「元号と宸筆(しんぴつ)」

期間:平成31年(2019)4月27日(土)~令和元年(2019)6月30日(日)
休館日:5月7日(火)、5月13日(月)以降は毎週月曜日
開館時間:午前9時30分から午後5時まで (入館は午後4時30分まで)
入館料:高校生以上 150 円、中学生以下無料

展示解説:
5月1日(水・祝)・6月9日(日)・6月19日(水)
いずれも午後1時30分から。予約不要。入館料のみで参加出来ます。

[2019/05/01 07:18] | 未分類 | コメント(0) | page top
桑名時計商組合の金銭出納簿
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各館とも謎の史料というのがひとつやふたつあると思うんですけど、今回『元号と宸筆』展の開催にあたり館蔵史料をわさわさ探していたところ、大正時代の史料に当たりました。それがみだしの史料、時計商組合の金銭出納簿です。

ミュージアムの仕事は「ほいッ」と飾れば良い、というような仕事じゃないのはみなさんご存じですよね。

これだけ置いておいて「大正時代の時計商組合の金銭出納簿です」なんて説明文書いていても何も伝わりません

「ボーっと展示してるんじゃねえよ!」とチ●ちゃんに叱られます。

説明文を書くためにはまず調査です。これが無きゃ何も始まりません。

ミュージアムの資料調査というのはどういうことをするのか、というとまず基礎調査にあたるのが

1)寸法

です。寸法は展示作業の際にケースに入るかどうか、等様々な場面で大事なデータなのできちんと取ります。
箱とかも大事なので取ります。
皆さんも写真や図録で見知っていたものを実際に見た際に「え、デカい」「あれ意外とちっさい…」と思ったご経験がおありじゃないでしょうか。

私も教科書で目にしていた神護寺の源頼朝像を旧京博で観た際には子ども心に「うわデカ!」と思いました。。。

個人的に一番寸法を取るのが嫌なのが巻子です。

当館の場合は採寸を一紙ずつ取っていくので1人じゃ大変ですし最後まで開けなきゃいけませんしさらに戻さないといけない...。

太巻3本なんて出て来た暁にはオゥ…ジーザス…と思ったりした日もありました(遠い眼

体験事業で巻子地獄を味わっていただくのも良いですね!今度の秋の体験事業はそうしよう。
今回は冊子なので楽。縦横を取って終了。中の枚数は最近数えないですね、全撮しちゃうので…。

全撮とは当館用語で「全頁撮影しちゃうこと」です。

2)材質形状
保管や展示計画にもかかわってきます。紙なのか金属なのか、絹なのかそうした事を調べます。

また形状、これもすごく重要で掛け軸と思って行ったら額!とかの場合は輸送用につくってた箱が無駄無駄無駄無駄無駄ァ
なりかねませんから重要です。

本資料は当然紙です。表紙は厚紙で、中は罫紙入りの帳面に半分に線引きして上部・下部をそれぞれ収入・支出に宛てています。中は墨で書かれています。

カッコよく言うと「紙本墨書/シホンボクショ」です。

こじゃれて「カミホンですー」と言うときもあります。業界ぽさですね。

3)撮影
基本的に今はデジタルです。簡易と本撮影(ホンサツ)の2種があり、ポスターや図録用のはちゃんとスポット入れて撮影する本撮です。今回はあっさり簡易で全撮しときます。

ここまで終われば次は内容の検討です。
[2019/04/28 23:37] | 未分類 | コメント(0) | page top
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